前回の投稿では、シンガポールの自転車関係の法規について紹介しました。
この作業が結構楽しかったので、今回はその上位版に当たる”ROAD TRAFFIC RULES”について紹介したいと思います。
https://sso.agc.gov.sg/SL/RTA1961-R20?DocDate=20180430#pr9-

法律の条文を読み込むの、結構好きな作業だったりします。資格試験のために関連法規を勉強することもよくあり、覚えるのはとてもつらいのですが、条文の内容が、自分の知っている世界のものごととリンクしていることを実感できたとき、「ああ、だからそうなってるのか!」というアハ体験を得られる時が、気持ちいいです。

今回は結構長いので、前後編に分けて紹介したいと思います。
法律の専門家でもない素人の私が、かなり端折りながら砕けた和訳を紹介していく形式をとっていきます。もし私の解釈が間違っていたら、ご指摘いただけると幸いです。

1A条 用語説明(省略)

2条 運転者は方向指示、ブレーキランプを使用し、自分の意思表示を適切に行うこと

一番しょっぱなに書いてある条文なのに、これが一番守られていません。右左折、車線変更時にウインカーを出さない直進路でウインカー出しっぱなし(バスですら)など、俺が今まで日本で出していた方向指示は間違っていて、別の常識がこの国にはあるのか?と思うほどです。
この条文自体も、とてもあいまいに書かれています。日本だったら〇秒前とか〇m手前からとか書いてありますが、本当に「適切に行うこと」しか書いていないです。

3条 左側通行

“Every vehicle shall ordinarily be driven on that part of a road which lies between the centre thereof and the left-hand edge of the roadway; and shall, when overtaking any vehicle, except in those cases specifically referred to in these Rules, only do so in such manner as to leave the vehicle overtaken on its left or near side and to avoid causing inconvenience or danger to any person or other vehicle.”
道路の中心線より左側を走行すること
– 最初にこの文章を読んだとき、「車線の中の、さらに左側を通行するのか?」と勘違いしました。すごく当たり前のことでも、きちんと文章にして定義づけておく必要があるのですね。

4条 追い越し

右折しようとしている車を追い抜くときは左側から、左折しようとしている車を追い抜こうとするときは右側から追い抜くこと
– 確かにこれを明文化しておかないと、右折車に対して右側から追い越す輩がいないとも限りません。

5条 左に寄って(左側の車線を)走らないといけない車

遅い車は左側を走行すること。速度の早い車の邪魔をしないこと。

6条 交差点、ジャンクションでの進路妨害の禁止

交通整理された(信号のある)交差点もしくはジャンクションで直進する車は、進路変更しないこと。

7条 交差点、ジャンクションで右左折するときの位置取り

交差点で右左折する場合、適切な車線に進むこと
– 車線をキープすること、という意味でしょうね。大きな交差点だと右折レーン、左折レーンが2車線以上あることがあります

8条 交差点、ジャンクションで右折するとき

右折車は、信号が青になったら、交差点の中心まで進むこと。
– そういえば右折赤信号を見たことがあります。多分右折赤信号点灯時は逆に右折車のみが、交差点に進入してはいけないのでしょう。

9条 交通整理された交差点で左折するとき

左折車は、信号がある場合はそれに従うこと、なければ、歩行者と合流先の交通に注意して左折すること。
– 英語が難しかったです。多分これであっていると思うのですが。

10条 道路左側への停車

“(1) No person in charge of any vehicle shall draw up or stop the vehicle in any road except parallel with and close to the edge of the left-hand side of the roadway and facing the direction in which the traffic may lawfully move
(a) unless otherwise directed by notices, lines or signs or by a police officer in uniform engaged in the regulations of traffic; or
(b) except within an authorised parking place in the centre of the road and as directed by notices or lines by a police officer in uniform engaged in the regulation of traffic,
and in any case in such manner as not to cause unnecessary obstruction or annoyance to persons using the road.
(2)  In a one-way road a vehicle may be drawn up or stopped on either side of the roadway but so that it faces the direction in which the traffic may lawfully move.”
道路の左端に、道路の進行方向を向いて、停車できる。一方通行の場合は右側もOK
英語を直訳すると「~してはならない」という文体(シンガポールという国のお国柄でしょうか)でいろいろと書いてありますが、結局は、路上で左に寄せて停車できますよという記述。他の条文もそうなのですが、これくらいの分量の英語を、このレベルの日本語にざっくり要約している点、ご容赦ください。。。

11条 信号機のない交差点

信号機のない交差点では、右から走ってくる車に優先権がある。一方通行道路との交差点では、一方通行側の道路が優先。ランドアバウトでは、ぐるぐる回っているほうの車両が優先
– 一方通行の道との交差点、ですが、これはおそらく都心などにある幹線道路の一方通行のことを意味しているんだと思います。

12条 緊急車両

緊急車両が「音を発しているときのみ」、一般車両は道を譲り、緊急走行をさせてあげる必要がある
– この条文を読んで、シンガポールに来てから疑問に思っていたことの一つが解消されました。緊急車両、パトライトを光らせていても、サイレンを鳴らして走っている緊急車両がほとんどいないんです。で、全然緊急走行っぽい走りをしていないんです。赤信号の交差点を急いで通過したい場合のみ、一時的にサイレンを鳴らして通過していたんですね。交差点の間の区間や、緊急走行中であるけど特に急いでいない場合は、他の車の流れと一緒に走り、信号も守っています。

13条 Uターン

標識がある場合のみ、Uターンしてもよい。
– この「標識があれば、Uターンしてよい」ということが、(自由にUターンしていいが、標識があるときはUターン禁止、という多くの他国に対して)シンガポールでは基本的にすべてのことが禁止されている、何かをしたいときは許可制だ、そのためこの国では創造的な力が抑圧されている、という考えの象徴としてとらえられているようで、”No U-Turn Syndrome”という造語があります。
https://en.wikipedia.org/wiki/No_U-turn_syndrome

Uターン許可の標識。
著者

Chi Shu

シンガポールで働く、単身赴任中の30代前半サラリーマンです。 興味のあること:シンガポール情報 | サイクリング | お酒 | 食 | 地理 | 四日市市 | 藤沢市 | 育児  等々、気付きを書いていこうと思います

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